海洋資源の豊富な日本海に囲まれた佐渡島を舞台に
日本海の成り立ちから現在の海の生態系まで学び
海の未来について考える「新潟の海を守り隊!」を
7月24日(水)~25日(木)の2日間で開催しました。
最初に訪れたのは佐渡市の佐渡博物館です。
講師は佐渡市教育委員会のジオパーク推進室の貞包健良学芸員。
日本列島はかつて大陸と陸続きでしたが、火山活動などによって
大陸と切り離されたことが、日本海の誕生につながったこと等、
日本海の成り立ちや歴史を学びました。
また佐渡沖は、寒流「リマン海流」と暖流「対馬海流」が交わる海域で、
多様な海洋生物の生態があります。
貞包学芸員から説明を受けながら、隊員は微生物や海洋生物の化石の
標本を興味深く覗き込み、その種類の多さに驚いていました。
次の学びの場は新潟大学佐渡自然共生科学センターです。
海洋生物に詳しい安東宏徳教授から佐渡島を囲む日本海についてレクチャーを受けます。
隊員たちは佐渡の海は20メートルの透明度を誇り、
水がとても澄んでいることや、佐渡島の沿岸は岩場や砂浜など様々な地形であるために、
多様な海洋生物が住んでいることを学びました。
温暖化などの影響を受けて海水温が上昇していることや、
プラスチックごみによる汚染などの海の課題・問題点が説明されました。
隊員は聞き入り、熱心にメモを取っていました。
磯生物採集では、一人で6匹の魚を集めた子も!
実際に、外で採集をすると実感する多様な生物。
「きれいな佐渡の海を残すために1人1人が出来ることは?」
という安東教授の問いかけに対して、
「ごみを捨てない」「植林などで温暖化原因の二酸化炭素を減らす」など
具体的に答えていました。
辺りが暗くなった夜、海岸近くで観察したのは幻想的に光るウミホタルです。
なぜ光るのかその仕組みが気になる隊員たち。
ウミホタルは、体外に放出する物質ルシフェリンが酵素の作用によって酸化され、
その時発生する化学エネルギーで発光します。
隊員たちはウミホタルの光に目を奪われていました。
同時に、ウミホタルはきれいな水質が保たれている海に生息することを学び、
きれいな海を維持する重要性について理解を深めていました。