レポート
2023.08.04

佐渡の海藻調査隊① 佐渡の海藻や生物を調査しよう

海藻と海藻を育む海の環境を学ぶ「佐渡の海藻調査隊」を7月26日、27日の一泊二日で開催しました。

海洋深層水の蓄養施設でワカメ、コンブの生態を観察する

最初に訪れたのは、佐渡市が管理する佐渡海洋深層水蓄養施設です。
漁師さんが獲った天然の魚などを出荷時期まで生かしておく施設で、
水深200m以上の深さからくみ上げる海洋深層水で育てています。
深層水は年間を通じて約1°Cと水温が安定していて、
栄養が豊富なことからコンブをはじめとする海藻類やエゾバフンウニなどを育てることができます。
講師の佐渡市農林水産部の伊藤誠さんによると、佐渡の海はコンブにとっては水温が高く、
天然コンブは育ちませんが、この深層水施設があることで北海道産コンブから種を取ることが可能となりました。
参加者は、コンブをちぎりウニに食べさせる体験やワカメの種糸をつくる水槽で海藻の生態に触れていました。

イカの水揚げ№1の姫津港でイカの一夜干し作り

イカの一夜干しを作るため、イカ裂き作業を体験。
ランチもここでしか食べられないイカコロッケなど地元の味を楽しみました。

姫崎ビーチで素潜り体験と生き物観察

姫津漁港の近く、小さな湾の岩場のビーチに移動、素潜りを体験しました。
佐渡には、こうした岩場の海岸も多く、それゆえに海藻の産地となっています。
参加者はまずライフジャケット、マリンシューズ、軍手を着用し
講師の佐渡潜水株式会社会長・正司さんの安全講習を受けてから海へ。
ゴーグルで海中をのぞけば海藻の周りには、小さな魚たち。
岩の隙間でアメフラシやウニを見つけた参加者もいました。
海藻を拾うごとに、正司先生に名前を尋ねたり、食べられる海藻かどうかも気になるようです。

佐渡の海藻6種を試食、海藻の役割とは

佐渡では10数種類の海藻が食べられていて、地域ごとの調理方法もあります。
素潜り体験に引き続き、正司さんを講師に、まずは海藻の役割を確認。
ビーチで見たように海藻が多いと魚などの生物が多いこと、
また、炭素を固定するブルーカーボンともなることが説明されました。
正司さんによるとワカメを食用でなく、工業用プラスチックの原料とするべく大きく育てる取り組みも始まっています。
そして、お待ちかねの海藻試食会、参加者の前には「銀サケの昆布巻き」や「いごねりのゴマあえ」など
6種類の試食メニューが並べられました。
「ウミゾウメンのおひたし」という耳慣れない海藻料理もあります。
一見、大人向けの料理に思われますが、参加者の口からは美味しいの声があがり、スタッフもうれしくなりました。

夜の海岸でナイトカヤック体験

夕食後、調査隊は夜の海岸に向かいました。
姫津ビーチのすぐ隣り達者(たっしゃ)海水浴場ではナイトカヤックが人気。
運営するShow by JAWS(ショーバイジョーズ)の代表、岡部健太郎さんが昨年、始めたアクティビティです。
陸上講習でオールの使い方を学び、舟底に灯りを点けた2人乗りカヤックで海に漕ぎだすと
海中にぼんやりと明かりが広がってとても幻想的です。海底の海藻や海草の様子も良く分かり、
それらに集まる魚の姿もはっきりと見えます。参加者は前進も後退方法もあっという間に習得、
講師のリードで舟を走らせます。夏場のため、海草は少なくなっていましたが、
昼間は光の反射で見えにくい海中の様子や海草が育つ場所を確認することができました。
今日の体験はこれで全て終了、宿に戻って明日に備えます。

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